がんになって、よかったこと。

ステージ4の大腸がんになっておこった生活や思考の変化を率直に書きます。ネガティブなことばかりではなく、実はポジティブなことも多いのです。

20181226_すこし早いですが、2018年の振り返りと2019年の抱負

 

今年からがんサバイバースピーカーとして人前でお話をするチャレンジをはじめました。

5月 OCTスピーカー養成講座に参加
6月 日経DUALのキャンサーペアレンツ座談会参加
8月 ジャパンキャンサーフォーラムにてサバイバーの声を聞こう!に登壇
11月 自主開催の闘病事例発表会
12月 同僚とトークイベント企画運営、世田谷区小学校にてがん教育授業

自主開催で運営した小規模な事例発表会からイベントから立ち見が出るほどの大掛かりな会場まで、実に多くのチャンスをいただきました。特にキャンサーペアレンツの西口さんと、キャンサーネットジャパンの大友さんには、本当に多くのチャンスをいただいています。ありがとうございます。


1月~4月まで抗がん剤治療で休職中だったことも踏まえると、サバイバーとしては色んな意味で本当に濃厚な一年でした。
関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

また、自身の闘病体験を話すと、同じ境遇の方や違う病だけれども深い共感で繋がれる方々と出会うことも増えました。そうした方々との交流を通して、世の中には自分が見えていなかった多くの不平等があり、それは気づいた人間が声高に発信し続けないと周囲の理解が深まらないということを学びました。

 

引き続きスピーカーとしての活動を継続するうえで、がんだけをテーマにせず、自身の発信内容を『ダイバーシティ』と再定義したうえで2019年以降は以下のことにも取り組んでみたいです。それぞれに一定程度お話しできる経験と想いはあるのですが、僕一人の力ではまだ出来ることが少なく…。
一緒にトークイベント等実現に向けてご協力いただける方がいらっしゃれば、是非コメント・メッセ下さいませ!

■『がんと就労』の理解促進。
→『がんと就労』と書くと言葉が重く、掲げることに責任が伴う印象があると多くの経営者、人事の方から聞きました。
個人的にはワーキングマザー向けの就労支援制度で十分転用できる実感があります。また、これに取り組むことで当該企業の社会的価値や株価の底上げ等経営的なメリットもあると思っています。これらを啓蒙できるような取り組みがしたいです。

■『ワーキングファザー』の啓蒙
→特に都心で働く共働き世帯では、女性だけでなく男性も育児参加に積極的なご家庭が増えてきています。
また、イクボスのように育児・家事に積極的である管理職が社会的にも評価される動きがあります。
僕自身も現在定時帰宅し下の子の送り迎えをしています、一時期は夕食も作っていました。日々の食事作りは、担ってみて初めて家庭運営の大部分を占めているかがわかりました。ワーキングマザーがいかに多くの負荷を抱えながら仕事に取り組んでいるのか、身に沁みました。今は女性に家事の比重が重くのしかかりがちですが、理想的には家事も仕事も50/50で平等に分担し、お互いにキャリアアップを掴みに行けることが望ましいと思っています。

■『ダイバーシティマネジメント』の勉強と、啓蒙。
→まだ勉強をはじめたばかりですが、経営にメリットのある取り組みとしてのダイバーシティの推進、いわゆるダイバーシティマネジメントはとても共感する考え方です。性差、家庭状況、LGBT、障がい、病気等、みんな何かしらを抱えて生きていて、何かしらのマイノリティである以上、ダイバーシティは弱者に限ったものではなく、全員にかかわりのあることだと思います。僕自身もっとこの領域については勉強がしたいし、語りともに世に問える仲間が欲しいです。

 

誤解なく申し上げると、弱者の味方や慈善的な世界平和を唱えたいわけではないです。
生産性向上、経済合理性を追求する前提で、高齢化・多様化する労働市場を最適化するために広義でのダイバーシティ定着が一番近道且つ合理的だと本気で思っています。

 

昨年以降、僕には『予後不良』の診断がついています。いつまた転移をするかわからないので、こうして日常生活を満喫できる今のうちに、出来ることをしたいと思います。

 

皆様、2019年も応援よろしくお願いします!