がんになって、よかったこと。

ステージ4の大腸がんになっておこった生活や思考の変化を率直に書きます。ネガティブなことばかりではなく、実はポジティブなことも多いのです。

20180816‗【サポートされて生きている自覚を持つ】ということ

先日、ジャパンキャンサーフォーラム2018に参加してきました。

このフォーラムは簡単にいうと、国内最大のがんの祭典です。がん患者、医療関係者、支援団体、民間企業が一堂に集い、事例共有や商品/サービスの紹介をします。

僕はそこで、『治療と就労の両立』に関する自身の事例を発表いたしました。少なく見積もっても100名以上の方々の前で話すのはとても緊張しましたが、同時にとても楽しく、充実感を得られました。その内容については改めて後日発表いたします。

 

僕のほかにも8名ほど登壇され、それぞれの事例やそこから感じた思いなどを発表されていましたが、その中で一つ感じることがありました。

それは、意外にも、【がんを社内公表することに抵抗を感じる】人が多いということです。

そして、公表できないがゆえに、通院に支障が出たり、仕事へのモチベーションが下がってしまう人がいるということです。

 

話を聞いていて率直に感じたのは、とてももったいないし、あまり考え過ぎずにもっと堂々と話してしまえばいいのに、助けを求めればいいのに、ということです。

 

確かにがんという病気は、聞く側にとっては重い雰囲気を持って受け止めるでしょうし、その重さをどう扱っていいか迷うと思います。そして、『重い病気で可哀想』『もうすぐ死んじゃうんじゃないかしら』とさえ思うと思います。

また、周囲から可哀想がられて、サポートを受けることに、プライドが傷ついたり、申し訳なさを感じる人もいるのかもしれません。

 

でも、それがどうしたことでしょう。

 

そもそも、人は一人では生きていけません。健康な人もそうでない人も、等しく誰かのサポートの上で生活が成り立っています。大事なのはその自覚を持ち、感謝をし、自身も出来る限り誰かのサポートをする。その互助を自覚することだと思います。

 

もしこれを読んでいて、カミングアウトに二の足を踏んでいらっしゃる方がいるとすれば。

 

あなたが思っている以上に、周囲は助けてくれますし、周囲は実は助けたいと思っています。その行為や助けたいという動機に甘えていいです。甘えましょう。

情けは人の為ならず。助けている人は、案外、助けている自分が好きだったりもするのです。

 

綺麗事でなく、みんな助け合って生きています。

僕やあなたが誰かに助けてもらっている分、僕やあなたも誰かを助ければいい。

そういう互助で、この世は成り立っていると思います。

 

みんな欠けてて、みんないい。