がんになって、よかったこと。

ステージ4の大腸がんになっておこった生活や思考の変化を率直に書きます。ネガティブなことばかりではなく、実はポジティブなことも多いのです。

20180721_社内向けスピーチ‗人材紹介業の社会的意義について

ぼくは、某人材紹介会社で転職支援/採用支援のコンサルタントをしています。

先日、社内の『100+ club』という、累計100名以上の転職支援をしたコンサルタントが集まる社内イベントにて、数分ですがスピーチをさせて頂きました。

その社内イベントは当社のベテランコンサルタント、表彰台常連の若手が多数集まる場だったため、彼ら彼女たちに伝える言葉として恥ずかしくないよう、それなりに準備をして臨んだものです。

手前味噌ながら反応は比較的良好で、もしかしたらほかのどこかの誰かにとっても何か伝わる言葉になっているかもしれないと思い、僭越ながらここに転載します。

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こんにちは、金澤です。

今回お話させていただくこと、非常に光栄に感じております。ありがとうございます。

 

せっかくなので、青臭い話をします。

僕が思う、仕事の意義についてです。

 

僕は、2014年から現在も、進行性の大腸がんを患っています。既に2回転移して、現在は経過観察中です。

がんを最初に告知され、入院しているとき、生きることについて、考えていました。

当時は腸の炎症がひどく、食事も排泄もできないため、24時間点滴と、イレウス管という管を鼻から入れていました。自力では生きられない、複数の管によって生かされている状態でした。

生産も消費も出来ない自分は、生物学的には生かされていても、社会的には死んでいると思いました。

 

じゃあ、生きるってなんだろう。生きているってどういう状態だろう。

それは、誰かとの関係性の中で確認できるものだと思いました。

誰かに認知してもらって、誰かに影響を及ぼして、その誰かからリアクションをもらう。その繰り返しが、自分の存在確認、生存確認、価値の確認につながると思いました。

そしてそれは、働くことで得られることだと思い至りました。

 

働きたい。社会と接点を持ちたい。誰かの役に立ちたい。

 

これが当時、そして今も、僕の生きる大きなモチベーションとなっています。

 

そして、人に働く機会を提供するこの人材紹介業がいかに尊い仕事か、再確認をしました。

 

活用するほうの活かすだけではなく、生き死にの生かすにも通ずる仕事。

僕にとって人材紹介業はそういうものになりました。

 

日々の業務に追われると見失いがちですが、我々が携わっている仕事はある意味で人の生き死ににも通じる、社会的意義の大きい仕事であるということを、皆さんとともに伝播していきたいなと思っています。

 

これから、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

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 青臭い内容で恐縮ですが、どこかの誰かの何かになれば、とても嬉しいです。