がんになって、よかったこと。

ステージ4の大腸がんになっておこった生活や思考の変化を率直に書きます。ネガティブなことばかりではなく、実はポジティブなことも多いのです。

20170830‗仕事の意味。

【最後の呼吸をする瞬間まで、人は何かの役割を持っています。】(記事文中より)

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人材紹介コンサルタントという仕事柄、人様に仕事で実現したいことついて話を聞いたり勝手ながらご意見させていただくことが日々あります。
収入をアップさせたい方もいらっしゃれば、ある領域で事業を立ち上げ社会貢献したいという方もいらっしゃいますし、家族との時間を得るためにワークライフバランスを得られる環境を希望される方もいらっしゃいます。

じゃあ、自分自身はどうなのだろう。

がんと腸閉塞を患い長期入院をしていた日々に強く感じていたのは、『人は誰かとの接点が無いと、死んだも同然』ということです。

2014年11月から2015年1月までの入院中は、重度の腸閉塞だったこともありそのほとんどの期間で絶飲食となっていました。
食事はおろか水一滴飲むこともなく、命を点滴で永らえる日々。
食事も排泄もない。
社会的にはおろか、生物としても何もインプットとアウトプットがされていない。
自分がいようがいまいが、この世界には何ら影響がない。全くない。


果たして自分は生きていると言えるのだろうかと、自問自答していました。

辿り着いた答えは、『生きていない』。

死んでないけど、生きていない。

 

じゃあ、生きるってなんだろう。

自分一人が心臓動かして息してても生きている実感が無いということは、結局だれかに自分を認識してもらわないといけない。

認識してもらうには、こちらが何かをアウトプットする必要がある。

そしてその誰かからリアクションを得て、認識してもらったことを実感する。

またアウトプットする。リアクションを得て、インプットし、またアウトプットする。

このサイクルの中に、自分の存在確認と存在意義が生まれ、つまり生きている証となる。

その循環の最たる形は、僕にとって仕事でした。

誰かに出会い、伝え、変化が起き、自身にも返ってくる。

その繰り返しの輪の中にいたことを、輪から外れて初めて実感できました。

 

輪に戻りたい。

誰かに会いたい。

見つけてもらいたい。

 

仕事がしたい。

 

心の底から思いました。

 

なので、復帰できたときは、本当に本当にうれしくて。
たまらなかったです。

僕にとって仕事は生き甲斐なんて生ぬるい言葉では表現できません。


生きることそのものです。

 

チームやお客様には出勤したり休んだりでご迷惑かけますし、『じっくり休んだほうがいいんじゃないの』とご心配かけるかもしれませんが、そういうことなので、どうかご容赦下さいませ。